2人用(男性2) / 663字 / 男2人でじゃれるやつ
登場人物
A:男性。ノリの悪さがセリフ量に影響している難儀な一般人。
B:男性。厨二病に罹患しているご様子の逸般人。
本文
A01「げっ、雨降ってきやがった」
B01「たった今まで晴れていたのに、突然この大雨。バケツをひっくり返したよう、とはこのことだな」
A02「なんにせよ、傘持ってきてて助かったー。テレビの天気予報もたまには当てになるんだな」
B02「それは誤解だ。テレビの天気予報は基本的に信用ならないものだ。むしろ天気予報は何者かの陰謀と考えるのが正しい。つまり、我々は常に天気予報の裏をかいて行動しなければならない。天気予報が晴れと言ったら雨、雨と言ったら晴れと考えるべきなのだ」
A03「ははーん。つまり、傘を持ってくるのを忘れたと。ははは、ご愁傷さま。風邪ひくんじゃねーぞ」
B03「……ッ!」
(SE:パンッ、という、BがAの傘を叩き落す音)
A04「……な、なにしやがる! 俺の傘返せ!」
B04「……泣けよ」
A05「な、何を突然」
B05「辛いんだろ? 本当はお前、辛くて辛くて仕方が無いんだろ!? 強がらなくてもいい! 俺には、痛いほどよくわかるから……」
A06「お前……」
B06「もう見てられねえよ。なあ、俺たち親友だろ? 『心の友』と書いて『ライバル』だろ? 俺達の間に隠し事なんて要らない。俺はお前に……せめて俺の前でだけは、ありのままのお前でいて欲しいんだ」
A07「……」
B07「なあ、泣けよ。泣いてくれよ。今ならこの雨が何もかも流し去ってくれるから。だから、ほら……泣けよ」
(SE:ゲシッ、とAがBを思いっきり叩く音)
A08「自分が濡れて帰るからって人を巻き添えにするんじゃねーよ! おまけに変な小芝居まで挟みやがって」
B08「ちぇ」
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