1人用(男性1) / 1018字 / なぜか共感を得られないお話
本文
「ダンボールでオナニー。チンコは外に出す」
……いや、意味が分からない。誰だよこんな意味不明なこと書いたやつ。
順を追って説明しようか。
そもそも俺はいつも枕もとにノートを置いて、寝る前に思いついたアイデアや夢の中での出来事をメモしている。いわゆる夢日記みたいなものだ。スレに投下する台本を書くときなんか、これが結構ネタ出しに使えるんで重宝している。お前らもネタに詰まったときは試してみろ。色々捗るぞ。
んで、今朝その夢日記に書かれていたのが、これ。
「ダンボールでオナニー。チンコは外に出す」
な、意味わかんねーだろ? ほんと誰だよ俺のノートに落書きしたやつ。俺こんなもん書いた記憶ねーぞ。
……あ、あれか。寝てる間に妖精さんがこっそり仕事してくれました、ってやつ。俺が寝てるすぐ隣で、妖精さんたちがこっそりノートを開いて、身の丈ほどもあるでっかいシャーペン抱えて、「ダンボールでオナニー」と。はっはっは、どんな嫌がらせだよそれ。妖精さんたち真面目に仕事しろよ全くよー。
……はい、すいません。これ、俺が書きました。間違いなく俺の筆跡です。実はどんなネタなのかもはっきりイメージできます。書いた記憶こそありませんが、すべての状況証拠が犯人が俺だと示しています。
けどさ、昨日の俺さ、何を思ってこんなのメモしたわけ?
ダンボールの底に小さな穴を開けてさ、夜、会社の倉庫に忍び込んでさ、おもむろに服を脱いでさ、どこぞのスネークよろしくひっそりダンボールを被ってコトに及ぶわけ。チンコだけ穴の外に出してさ。
「ハァハァ、暗いの気持ちイイ!」
「ハァハァ、狭いの気持ちイイ!」
「ハァハァ、外の空気、冷たくて気持ちイイ!」
「ハァハァ、ダンボールの穴、ゴリゴリって、僕のオチンチンにひゅんひゅん来ちゃうのぉ!」
で、巡回中の警備員さんがソレに気がつくわけですよ。……ソレって? もちろん、脱ぎ散らかした服と、ガタガタ動くダンボールと、男の喘ぎ声と栗の花の匂いですよ。
「こ、こら、貴様、何をしている!」
「あ、警備員さん、らめぇ、僕、イク、イッちゃふゅー!! どぴゅどぴゅどぴゅー!」
……ねえ、誰得? もっかい聞くよ、誰得? てゆーか誰が読むんだよ、こんな台本。正気を疑うよ、実際。全部俺のことだけど。
まあ要するに俺が言いたいのは、だ。人間、寝起きは本性が出るぞ、ってことと、こんなくだらないネタわざわざ台本にするなってことだ。気を付けろよ、お前ら。
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