1人用（男性1） / 338字 / 熱い男が背中を押すやつ
本文
お前は世界一強い男だ。
そうとも。これは嘘だ。根拠もなにもないただの嘘だ。
だがな、予言しよう。このくだらない戯言も10年後の未来では真実だ。
いいや。5年後にはとっくに真実になっているかもしれない。
あるいは1年後、
1ヵ月後、
1週間後、
ひょっとしたら明日かもしれない。
その時お前は、確実に、世界一の男として誇れるようになっている。
この俺が、俺の誇りの全てを賭けて、この嘘を信じてやる。
だからお前は俺を裏切るな。
頼んだぞ。
さあ、そろそろ立ち上がれ。俺の自慢の青二才。
背を伸ばせ。顔を上げろ。胸を張れ。拳を握り、歯を食いしばれ！
今のお前に必要なものは何だ。
悲しみの涙でも暖かな手のひらでもない。胃袋を満たす肉の塊だ！
進め！ お前の後悔は俺が引き受けた。お前は進め！ 強くなれ！ 行け！！
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