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黄金の時代は過ぎ去り、ブラジャーだけが残った

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1人用(不問1) / 713字 / ブラジャー、暗黒、ごぼうの三題噺

本文

そこの小僧! わしの肉体美に興味はないかっ!

……ああ、わかっている。みなまで言うな。
人間、エロスとマッスルの誘惑には……勝てぬっ!
照れなくても良い。貴様が今抱いているその想い! その激情は! 万人が等しく共有しているっ!
すなわち! 貴様にはその誘惑に身をゆだねる権利があるっ!
それはわしの肉体美への甘美なエロスっ! そしてマッスルっ!

辛かろう。苦しかろう。今すぐわしが楽にしてしんぜよう!
さあ小僧、その手に持つごぼうを使って、わしのブラジャーの右のカップをめくるがよい。

逃げるなっ! 拒むなっ! 本能から目を背けるなっ!
わしはここにいるっ!!
戦えっ! その足で! その手で! そのごぼうで! ブラジャーで! 右のカップで! わしを見て!!
泣くなっ!
ごぼうを突き出せっ!
カップの隙間に差し込めっ!
そして無心で……払い上げろぉっ!!

……くっくっく。

ふはははははははははは。
めくったな。ブラジャーを、めくったな!
今、暗黒が解き放たれた。
わしのブラジャーの右のカップに封印されていた、この世の全ての絶望が、今! 解き放たれた!
あらゆる光は潰えた。人の希望とともに闇に飲まれた。
ごぼうの男よ、礼を言おう。
貴様がブラジャーの右のカップをめくってくれたおかげで……ぬううっ!?

な、何だその輝きは!?
そのごぼうからあふれ出る光の渦は!?
ま、まさか!
それがごぼうの本質だというのか……!

ごぼうは白きその身を黒き衣で包み、人は大いなる希望を悲しみの海で輝かす……。

なんという……ごぼう……そして…………真に恐ろしきは……人間よ……。
だが……忘れるな……人の子よ……この世にブラジャーがある限り……暗黒もまた…永遠なり……。

エロス……マッスル……!

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